今回は、背骨が押しつぶれるように変形してしまう骨折(脊椎圧迫骨折)のための新しい治療法である経皮的後弯矯正術(バルーン カイフォプラスティ)をご紹介します。
その背中や腰の痛み
「骨折」が原因かも
しれません!
期待される効果
- 痛みの早期軽減
- 生活の質(QOL)の向上
- つぶれた骨を骨折前の形に近づける
通常、この手術のためだけに、
長く入院する必要はありません。
手術の特徴
- 手術は短時間
(通常、約1時間以内)
- 傷口は1cm程度
(背中側に2箇所)
手術の方法
- 手術は全身麻酔をして行います。ベッドにうつぶせ に寝た状態でバルーン(風船)状の手術器具や医療 用の充填剤(骨セメント)を用い、レントゲンの透視 装置にて骨の状態を確認しながら手術を行います。
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1
骨折した骨に小さなバルーン(風船)のついた手術器具を入れます。
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2
風船を徐々に膨らませ、つぶれた骨を持ち上げて、
できるだけ骨折前の形に戻します。
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3
風船を抜くと空間ができます。
その空間に骨セメントを充填します。
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4
手術は1時間程度で終わり、骨セメントは手術中に固まります。
詳しくは、担当の医師に
受診の上ご相談ください。
バルーン カイフォブラスティは、1990年代にアメリカで開発された、新しい治療法です。
日本でも治験を行い、その安全性と有効性が確認され、2010年2月に厚生労働省の承認を得ました。
※出典:メドトロニック ソファモアダネック株式会社